2025.12.03
楽天市場では、「コンテンツページ」と呼ばれる特集・ガイドページを活用することで、商品ページだけでは伝えきれない情報をまとめて訴求することができます。
セールやクーポン、レビュー特典などの施策を1枚に整理することで、ユーザー導線がスムーズになり、売上アップにもつなげやすくなります。ただし、作り方や使い分けを誤ると、思うように効果が出ないケースもあるため注意が必要です。
そこで今回は、楽天市場のコンテンツページ機能について、基本概要から活用シーン、作成手順、運用のコツまでを詳しく解説します。
初めて活用する方にもわかりやすく整理しているので、施策別のランディングページを作りたい方や、モール全体の導線設計を見直したい方はぜひ参考にしてください。
【本記事でわかること】
◎ 楽天のコンテンツページとは?
◎ 代表的な活用シーン
◎ 売上につなげる設計と運用のコツ
目次
楽天のコンテンツページとは?

コンテンツページとは、楽天RMS上で作成できる特集・ガイドページのこと。HTML編集は不要で、ドラッグ&ドロップ操作で簡単に作れます。スマホとPC表示を同時に確認でき、施策ごとの受け皿として便利です。
| 【他のページ種別との違い】 |
| ・GOLDページ:デザイン自由度が高いがHTML/CSSの知識が必要 ・カテゴリページ:商品一覧に特化。訴求には不向き ・コンテンツページ:特集やキャンペーンの訴求に向いた中間型 |
まずはRMS内で完結するこの機能から活用を始めるのがおすすめです。
楽天コンテンツページの主な活用シーン

シーズンイベント・楽天セールの特集ページ
イベント系施策の受け皿として活用しやすいのが特集ページです。季節イベントや楽天セールの概要・特典・対象商品を1枚に集約することで、どの入口から来ても全体像を伝えやすくなります。
| 【特集ページの構成例】 |
| ・ファーストビュー:イベント名・期間・特典を簡潔に ・キャンペーン概要:エントリー有無・倍率・条件 ・目玉商品:3〜6点を目立たせて配置 ・商品一覧:カテゴリ・キーワードで絞った商品群 ・下部エリア:FAQやお買い物ガイドへの誘導 |
型を1つ作っておけば、イベントごとに中身を差し替えて再利用できます。
クーポン・レビュー特典・ポイント施策の案内ページ
キャンペーン内容を明確に伝えたい場合にも、コンテンツページは効果的です。
条件が複雑になりがちな施策は、専用ページでの整理がトラブル防止にもつながります。
| 【案内ページの構成例】 |
| ・対象期間と商品 ・クーポンの取得・利用条件 ・レビュー投稿の手順と特典 ・よくある質問や注意点 |
商品ページから「詳しくはこちら」と誘導することで、ユーザーの理解促進と行動喚起が期待できます。
お買い物ガイド・FAQ・ブランドストーリー
店舗情報や利用案内をまとめたガイドページにも適しています。
商品ページ共通のリンク先にすることで説明が一元化され、問い合わせ対応のコスト削減にもつながります。
| 【ガイドページの構成例】 |
| ・ご注文~お届けの流れ ・配送業者・送料・支払い方法 ・返品・キャンセル対応 ・問い合わせ窓口 |
さらに、ブランド紹介や開発秘話などのコラムも、長期的に活用できるコンテンツになります。
楽天コンテンツページの作り方|RMS操作の基本

STEP1:RMSで「コンテンツページ管理」を開く
RMSの「店舗設定>コンテンツページ管理」から新規作成に進みます。コピーやプレビューも同画面から可能です。

あとから修正したい場合も、この一覧から目的のページを選べばすぐに開けるので、まずはテスト用ページを1枚作ってみるとイメージがつかみやすくなります。
STEP2:ページタイトルと基本情報を設定する
編集画面に入ったら、はじめにページの基本情報を設定します。
| 【主に入力する項目】 |
| ・ページタイトル ・URLの末尾(パーマリンク) ・トピックス枠への表示有無 ・公開/非公開の状態 ・サムネイル |

ここで設定したタイトルが、公開後のコンテンツページに表示されます。
タイトルは「母の日ギフト特集|送料無料対象まとめ」など、内容が一目でわかる文言がベターです。
STEP3:パーツを配置してコンテンツを組み立てる
基本情報を設定したら、ページの中身を作っていきます。
編集画面は「左にパーツ選択/中央にプレビュー/右に詳細設定」という3カラム構成になっており、「パーツ選択」の中から挿入したいパーツを選び「追加+」ボタンを押すことでレイアウトを追加できる仕組みです。
| 【主に入力する項目】 |
| ・テキスト:見出し・説明文 ・画像:バナーやイメージ写真 ・商品パーツ:商品管理番号や条件指定で検索・選択 |

プレビューでスマホ表示も確認しながら調整しましょう。
パーツの削除・移動方法
パーツを追加すると、ページ最下部に自動で配置されます。必要に応じて、表示したい位置まで移動させる作業が必要です。
| 【操作方法】 |
| ・削除(ゴミ箱アイコン):パーツを1クリックで削除 ・上へ移動/下へ移動(矢印アイコン):パーツの順番を1段ずつ入れ替える ・最上部/最下部へ移動(ダブル矢印アイコン):ページ内の位置を一気に移動 |

操作はすべて、パーツにカーソルを合わせたときに表示される青い操作バー(画像の赤枠部分)から行えます。
STEP4:プレビューと公開設定を行う
ひと通りパーツを配置してテキストや画像を入れ終えたら、「保存してプレビュー」で実際の表示を確認します。
PC・スマホそれぞれの画面で問題がなければ、ページ設定で「URLアクセス可能」をオンに切り替えて公開状態にしましょう。

イベント終了後は非公開に戻す、次回用にコピー保存するなど柔軟に管理できます。
売上アップにつなげる楽天コンテンツページ設計のポイント

入口と出口を決めてから構成する
ページ構成の前に「流入元」と「遷移先」を整理すると、スムーズに設計できます。
| 【セール特集の例】 |
| ・入口:広告・メルマガ・検索など ・ページ内の構成:概要→商品紹介→FAQなど ・出口:商品詳細ページやカテゴリページなど |
動線を可視化することで、利用者の離脱や迷いを防げます。
検索・広告・メルマガとメッセージを揃える
コンテンツページには、検索結果や広告、メルマガなど複数のチャネルからアクセスが集まります。離脱を防ぐには、入口とページ内容のズレをなくすことが大切です。
| 【文言を統一したい3つの要素】 |
| ・広告やバナーのコピー ・コンテンツページのタイトルや見出し ・ファーストビューの画像テキスト |
たとえば「◯◯ブランド全品ポイント◯倍」と訴求する場合、クリック後のページでも同じ表現を使うとスムーズです。お客様に「話が違う」と思わせない設計が、離脱防止と回遊促進につながります。
R-Karteのコンテンツページ分析で効果測定する
ページ公開後は、どこまで読まれたか・どこがクリックされたかを確認しておくことが大切です。
RMS内の「コンテンツページ分析」から開けるパーツ分析画面を使うと、次のような指標がチェックできます。
| 【コンテンツページ分析で確認できる主な指標】 |
| ・各パーツの表示人数 ・各パーツのクリック数・クリック率※指定期間内に100以上のページアクセスがある場合のみ対象 |
▷パーツ分析画面への行き方
RMSトップ>データ分析>3.アクセス・流入分析>コンテンツページ>パーツ分析

たとえば冒頭に説明を詰め込みすぎると、スクロール到達率が途中で落ちているかもしれません。逆に、特定のバナーだけクリック率が高いなら、その見せ方を他の企画にも横展開できます。
データをもとに振り返ることで、1枚ごとの成果を着実に伸ばしていけます。
楽天のコンテンツページ活用法:まとめ
楽天のコンテンツページは、商品ページだけでは伝えきれない企画や情報をまとめる受け皿として活用しやすい機能です。
RMS内で完結できるため、GOLDほど制作負荷をかけずに、特集やレビュー施策、お買い物ガイドまで幅広く対応できます。
単なる案内ページではなく、「施策ごとに設計するランディングページ」として使いこなすことで、限られた制作リソースでも売上や回遊に直結する導線がつくれます。
ファイブスプリングスでは、楽天・Yahoo!の運用支援や広告施策に加え、コンテンツページの設計・改善も含めたサポートが可能です。
施策全体を一貫して設計するのが難しいと感じたときは、ぜひ一度お問い合わせページからお気軽にご相談ください。
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太田 薫(おおた かおる)
株式会社ファイブスプリングス 代表取締役
元楽天ECコンサルタント、その後楽天MVP獲得店舗の統括部長。 ■無料相談■ |

















